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[2008年3月号]上海給与事情2008【給与格差編】

 今年も「上海市の昇給率」が話題になる季節となりました。自社の昇給水準を決定するに当たって、気になっておられる方、「今年も来たか・・・」とお嘆きの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 しかし、今回はあえて「全体の昇給率」を根拠とした給与決定に疑問を投げかけてみたいと思います。

まず、下記表をご覧下さい。これは上海市の日系企業に勤める中国人スタッフ1万0832名分の給与明細から集計したデータです。この中から、「営業」「財務」「製造」の各職種を6つの階層(役職)に分類し、各層における給与(年収・額面)の最小値と最大値を抜き出し、その格差を一覧にしたものです。

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 ご覧のように、同じ上海の日系企業内であっても、職種や階層によって最大17倍以上の給与格差が存在しているのがお分かりかと思います。平均(AVE)で最も格差の小さい「財務職」でも約6倍。例えるなら、日本で月給18万円の新卒に対して月給100万円の社長、、それと同程度の格差が、同じ「課長」の中にも存在するのが中国給与事情の現実です。日本人は体験した事のない「格差社会」が、現実として目の前にあります。

 この格差社会において、「上海市の昇給率予測」を昇給の根拠材料とした場合、どのような事が起こるでしょうか。まず、10人に聞けば10通りの回答が返ってくるでしょう。「どれが本当なのか?」と頭を悩ませる事になり、「真実という幻想」を追い求めてしまう事になります。また、「環境がそうだから」という根拠で給与交渉にのぞめば、従業員も「私の友人は・・」等という環境を根拠にして主張してこられるでしょう。そこで、どうにかして業界、職種、階層、地域、などを絞り込み、考えに近しい指標を見つけ出して安心します。しかし、なんだかしっくりこない。また、従業員も満足していないように感じる。・・・そして翌年また同じ事を繰り返す。

 いかがでしょうか。競争を前提にした私企業における給与の重要な決定要因は2つ。「内部公平性」と「外部競争性」です。「外部公平性」は、競争を前提としない「みんな一緒だったら良いでしょ?」という発想とは言えないでしょうか。「みんな一緒でOK」に競争力はありません。

 「優秀」という競争を勝ち抜いた人材を確保するためには、「自社の給与がどの程度の競争力を持っているのか?」を知る事。これが「はじめの一歩」、になるのではないでしょうか。

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