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ニューズレター 【中国人事労務通信 】

[2015年10月]中国で働く日本人は、中国労働法あ適用されるか?

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 中国で働く外国人が増加する中、労働に関するトラブルも年々増えています。
外国人にも中国人労働者と同じように、「中華人民共和国労働法」及び関連法律
法規を適用できるのかについて、疑問を持つ会社が少なくありません。弊社の労
務顧問の現場でも、「日本人従業員にも、残業代を払わなければいけないか?」
というような質問も多く寄せられるようになってきました。

 

 

 外国人が中国現地企業で就労する場合、「外国人在中国就业管理规定」が適用
されます。この規定によれば、最低賃金、労働時間、休息・休暇、労働安全衛生、
社会保険に関する事項について、外国人労働者には原則として中国労働関連法規
が適用されます(規定の第22条、第23条)。それ以外の事項については、会社と
外国労働者が労働契約で約定することができます。このため、例えば日本人従業員
が1日8時間、1週間40時間を超えて勤務した場合、中国人社員同様、残業代の支払
義務が発生します。

 


 しかし、この規定の具体的な運用については、中国の法律界の見解も統一され
ていません。焦点のひとつが「中国国内で労働契約を締結した場合にのみ、中国
法が適用されるのか?」
です。

 

 

 中国労働法第2条では、法律は「中華人民共和国国境内の企業、個体経済組織及
びそれと労働関係を結んだ労働者に適用する」と定め、2008年に発効された労働契
約法第2条も、「中華人民共和国国境内の企業、個体経済組織、民営非企業単位な
どの組織が、労働者と労働関係を締結、履行、変更、解除或いは労働契約を終止す
る際、本法を適用する」と定めています。

 

 

 中国現地企業に就労する外国人は、中国での現地採用者と外国本社からの出向
者の2タイプに分かれます。現地採用者は中国の企業と直接労働契約を締結してい
るため、中国人労働者と同じように、労働法、労働契約法で規定される各種労働
条件が適用されるとする説があります。この説では、外国本社からの出向者だけが、
「外国人在中国就业管理规定」を適用され、労働法で定められる労働条件を一部適
用除外できるとしています。ただし、多くの外国人労働者は就労証を申請するため、
現地企業と労働契約を締結しているので、現地企業から評価・昇給・給与が支払われ
ていると証明されれば、「事実上の労働関係」が認められ、適用除外が利用できなく
なります。

 

 

 上海の場合、裁判所の見解は上記と異なり、労働契約の有無を問わず、就業証を
取得した外国人労働者はすべて「外国人在中国就业管理规定」を適用し、最低賃金、
労働時間、休息・休暇、労働安全衛生、社会保険に関する事項以外は、労働契約の
内容によって判断する、としています。解雇条件や経済補償金などは、労働契約に
定めていなくても、中国労働法で定める各種労働条件を適用しない旨の判断をした
判例が複数ありました。

 

 

 多くの日本企業では、外国人労働者と契約を締結する際、中国人労働者と同じ書式
を利用されているようです。そうすると、労働契約終了・解除時に、不必要なトラブ
ルが発生するリスクが残されます。是非一度、外国人労働者用労働契約書を整備する
ことをお勧めします。

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