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ニューズレター 【中国人事労務通信 】

【2017年7月】「隐孕」について

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 「隐孕」という言葉をご存知でしょうか?

 

 「隐孕」とは妊娠(怀「孕」)していることを「隠」して会社に入社することを指します。

 中国では、妊娠していることを会社に告げずに入社し、入社後に産休以外にも病気休暇を取り会社とトラブルになる事例が多発しております。


1 妊娠している従業員について一切解雇はできないのか?

 雇用企業は、女性従業員の妊娠、出産、授乳の期間(併せて「三期」と呼びます)中に給料を下げたり、労働契約や雇用契約を解除してはならないとされておりますが(女职工劳动保护规定 第五条)、日本の懲戒解雇に当たる即時解雇は三期期間中も可能です。


2 採用時に「妊娠していますか?」と聞けるか?もしくは調査できるか?

 中国では、従業員を採用する際、法令の定めがない限り、B型肝炎ウイルス保有者か否かについて調査してはならないとの法令があります(关于维护乙肝表面抗原携带者就业权利的意见)。しかし、採用に当たって、妊娠しているか否かを聞いてはいけないとの法令は存在しないため、採用時に妊娠しているかを確認することが明確に法令に違反しているとまでは言えません。但し、今後プライバシー侵害に当たるとして違法と判断される可能性はありますので、業務上の必要性がない限り採用に当たって妊娠の有無や予定を質問したり、調査することはやめるべきです。


3 採用時に「妊娠していない」と虚偽の回答をしていた場合解雇できるか?

 多くの労働仲裁や裁判所でこの点が争われておりますが、私の知る限り全ての事案で解雇は無効であると判断しております。そのため、「私は妊娠していません」と虚偽の回答をして入社したとしても、その事を理由に解雇することはできません。解雇無効と判断する理由としては、「妊娠は病気ではないので採用に当たって会社に妊娠の事実を告げる義務は無い」「労務の提供に妊娠の事実は影響しないので会社に妊娠の事実を告げる義務はない」などが挙げられております。


4 日系企業のリスク管理

 総経理が上記の点を理解している場合でも、採用担当者が会社のために良かれと思って「現在、妊娠しているか」「これから妊娠する予定はあるか」など事細かに質問していた事例がありました。採用担当者が男性でも女性でもこの点はあまり関係が無いようです。この点は会社の方針を決めて、採用担当者にも妊娠の有無を採用において聞かないように徹底する必要があります。

 

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