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ニューズレター 【中国人事労務通信 】

【2017年9月】人事評価を廃止できるか?

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 経営コンサルタントの谷です。最近、人事評価を廃止する企業が現れ始めていることを、人事に関心の高い皆様であれば既にご存じかと思います。これについて言及される書物もポツポツと出てきています。本件は2013年頃から話題になり始め、GEやGoogleといった米系の大企業がこの方向に舵を切ったことで一気に知られるようになりました。


この話題において、ほとんどの方が気にされることが、評価をせずにどうやって妥当な給与額を決めるのか?ということだと思います。評価がないということは、「その給与が妥当か否か」を判断する物差しを捨てるということです。これを判断するのは本人とその周囲のメンバー(主に上司)である、ということになります。主観的人事システム、個人別人事システムとも言え、乱暴に言えば、本人が良ければよい、という制度です。


個々の人材能力を最大限に発揮せしめ、企業競争力を高めることができる非常に優れた方法なのですが、残念ながら、現在私が身を置いている中国の企業社会、なかでも労働紛争の発生が懸念されるような状態の企業では、とても今すぐ導入することはできそうにありません。


この新しいシステムは、いわゆる「ピープルマネジメント」が相当レベルで機能している企業でのみ、採用可能です。そんな言葉聞いたこともないというような会社で中途半端に取り組めば、会社が崩壊してしまいます。本人が良ければよい、というのは裏を返せば、本人が納得しなければダメ、ということであり、組織がしっかりしていないと、従業員の「もっと給料を上げてくれ」という主張が無制限に通ってしまうこともあり得ます。


とはいえ、評価を捨てる(個人別人事システムに切り替える)ことができた会社では、人材力が圧倒的に高まっていき、そうでない会社にはそもそも優れた人材が来てもくれなくなるという時代が、近い将来訪れるとすれば、世界で戦える競争力を持ち続けるためには、何とかしなくてはなりません。しっかりしたポリシーを持たずにそのような時代に突入してしまえば、有能な人材にとって何も魅力を感じられない「フツー以下の会社」という地位に転落することになります。


おそらくその答えは、将来の制度のあり方を見据えた上で、何段階かのステージを経て、マネジメントレベル自体を高めていくことしかないと考えられます。


最終ステージ:個人別人事システムへの切り替え(定型項目による評価、レーティングの完全廃止)

プレ1ステージ:ワンオンワンの完全実施と人材価値に関する社内認識の共有

プレ2ステージ:従業員の提供する千差万別な「成果」に対する評価の統一

プレ3ステージ:定量評価から、ゾーンレーティングへの移行

プレ4ステージ:目標管理制度の運用による従業員の自律レベル強化


本通信で以前に、「目標管理制度は難しい」という話をお伝えしましたが、まずそこまで到達できれば次も見えてくるということかと思います。是非、各社なりの現状把握と将来ビジョンを以て、今後の人事戦略を練り上げていただきたいと願っています。


 

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