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ニューズレター 【JPマイツ通信】

【2020年7月】新型コロナウィルスに関連する 中国駐在者・出張者のビザ最新動向

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新型コロナウィルス(Covid-19)の感染状況が抑制傾向にある中、緊急事態宣言の解除や全国人民代表大会の閉幕を受けて、日本の駐在員に対するビザ政策にも変化が見受けられます。本稿では駐在員、出張者の入国のためのビザにかかる最新情報や留意点を解説します。

 

n  これまでの経緯:

326日付け「有効な中国ビザ、居留許可を有する外国人の入国の暫定的停止に関する公告」[i]の公布により、“2020328日から現在有効なビザと居住許可を有する外国人の中国への入国が暫定的に停止”され、駐在員の多くが中国に再入国できない状況です。同時に、“(同公告の)公布後に発給されたビザを所持する外国人の入国には影響しない”とも規定されている為、新規ビザの発給を受ければ中国への再入国が可能です。しかし、4月には緊急事態宣言を受け、日本国内の中国ビザ申請サービスセンタ-(以下“ビザセンター”と表記)業務の一時停止もあり、新規ビザの発給再開時期が不透明でした

n  駐在員に対する再入国方法(工作許可証・居留許可証の取扱い):

中国で就業する駐在員は、有効な工作許可証・居留許可証の保有が必要です。過去のJPマイツ通信[ii]の通り、工作許可証は有効期限の到来前であればオンラインでの更新手続きが可能との、「外国人来華工作許可の許可延長申請期限の暫定的取消に関する通知」[iii]による緩和措置は現時点でも有効です。従って、同許可証の有効期限が3か月未満となった駐在員は、工作許可証の期限が未到来であれば、オンラインでの更新が可能です。

一方、居留許可証は、本来は中国の再入国後に更新すべきものであり、現状、工作許可証は更新したものの再入国できず居留許可証の期限が経過したケースも散見されます。この点についても緩和措置が講じられており、ビザセンターに申請し、無犯罪証明や学位証明等の書類を不要とする“簡便的な”Zビザの発給を受け、再入国後に居留許可証の更新が可能です。

そして現在、ビザセンターの業務再開を受け、以下新フローによる“簡便的な”Zビザの発給が可能となりました

 

マイツ通信20200630_2.pngのサムネール画像

 

【ビザセンター申請時の必要書類】

①申請用紙

②写真1枚(4.8×3.3、カラー、背景白)

③パスポート原本、写真ページのコピー*

工作許可通知書(中文版と英文版)
OR

有効期限3ヶ月以上の工作許可証がある場合

✓(同証の)カードQRコードのスキャンデータ

✓カード裏表のコピー

⑤健康承諾書(ビザセンターにて記入可)

省級外事弁公室が発行した招聘状

⑦状況説明書
*現パスポートの発行日が2015年以降で、旧パスポートが自宅にある場合、原本と写真ページのコピー等も必要

留意事項として、現行フローでは中国側で“省級レベルの外事弁公室の招聘状”が要求されます。実務的には、受入れ企業(すなわち現地法人等)が所在地の街道弁事処や管理委員会等に招聘状の発行を申請し、発行を受ける形です。但し、中国での招聘状発行後、日本でのビザ発給申請に対し、中国大使館の領事判断且つ緊急的な需要のある重要な貿易、科学技術方面に限定し発給するとの現状を勘案すれば、同招聘状の発給要件は厳格とも考えられます。

また、帯同家族に対して発給されるSビザに関しては、現在、人道主義的(すなわち生命にかかわる)事由に限定しておりZビザ入国者(すなわち駐在員)の再入国、居留許可の更新後にSビザを申請し、帯同家族を招聘する形です(以上及び上表は、ビザセンターへのヒヤリング内容に基づき作成)。

尚、日本において工作許可証の更新手続きを行わず失効した場合、並びに、新規の駐在員に対しては、原則、Zビザの新規取得が必要となります。この場合には、無犯罪証明書等の各種書類を要する上に、本稿執筆時点においては、上表でも要求される“工作許可通知書”(受入れ企業により登録)申請が、例えば上海市等では受理されない状況が継続しており、実質的に手続きが停止している点に、更に注意が必要です。

Mビザ申請書類】
①申請表
②写真1枚(4.8×3.3、カラー、背景白)
③パスポート原本、写真のページコピ*
  最新のビザページコピー
④招聘状
⑤健康承諾書(ビザセンターにて記入可)
*現パスポートの発行日が2015年以降で、旧パスポートが自宅にある場合、原本と写真ページのコピー等も必要

 

n  出張者に対する入国方法:

出張者に対しても“Zビザ”と同様、経済貿易、科学技術活動に従事し、緊急需要又は人道主義的な理由で緊急申請の要する状況に限定してMビザが発給されます。また、通常時のMビザとは異なり、同様に中国政府管理部門(実務的には省級外事弁公室か省級商務庁)の招聘状が必要です(右表参照)[iv]

 

このように、日本では依然として駐在員の再入国は容易ではない状況ですが、新フローの下、一部駐在員のビザ取得・再入国の状況も見受けられます。一方、コロナウィルスの感染状況が更に抑制傾向にある韓国やシンガポール等については、中国との二国間ファストトラック(中国語:快捷通道)制度が導入されています[v]。例えばシンガポールと上海、天津、重慶、江蘇、浙江及び広東の六省市においては68日から同制度が正式に実施され、往来が必要とされるビジネス人員や公務員は、出発前48時間以内のPCR検査の受診等を条件として、両国間での入国が許容されるなどの動きも見受けられます。

日本人駐在員や出張者の中国への入国の見通しは、今後の日本や中国の感染抑制状況に負う面も多く、依然として不透明ですが、上記の通り、少しずつ変化の兆しもあります。従いまして、今後、地方政府レベルの政策[vi]も含め、最新情報の入手・把握が肝要と考えられます。

 



[ii] JPマイツ通信及び後述の上海マイツ通信を含む、過去のニュースレター(各マイツ通信ほか)は下記URLの通り。

URL: http://www.myts.co.jp/newsletter/index.html

[iv] Mビザについても、ビザセンターへのヒヤリング内容に基づき作成した。

[vi] 上海市では滬肺炎防控弁「2020163号により、外国籍人員に対するファストトラック制度を規定している。しかし、ビザ申請時に中国政府の指定医療機関が発行したPCR検査の陰性証明等を要するなど、現時点での実効性は極めて限定的と考えられる。

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